りゅうの さいごの ものがたり5

 やまを おりた おとこのこは

 にんげんの まちに いくと

 これから どうしていいか

 とほうに くれて しまいました。

 せいねんには おかねも

 いくところも ありません。

 しかたなく もりを あるいていると

 せいねんは おおきな ばしゃが

 おおかみに おそわれているのを みつけました。

 せいねんが ひっしに おおかみを おいはらうと

 ばしゃの なかには とても きれいな

 おひめさまが のっていました。

「たすけてくれて ありがとう。

 あなたは いのちの おんじんです。

 なにか おれいに できることは ありませんか?」

 なんてきれいな ひとだろう。

 おひめさまをみて せいねんは そうおもいました。

「では ぼくに あなたを まもらせてください」

 せいねんは そういいました。

 そうして せいねんは

 おしろの きしに なりました。

 りゅうのやまで あそびまわっていた せいねんは

 だれよりも はやくはしり

 だれよりも ちからもちで

 だれよりも たくさんの

 ものがたりを しっていました。

 せいねんは みるみるうちに みとめられ やがて

 くにいちばんの きしと よばれるようになりました。

さいごのりゅうのものがたり6

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